『一般的には、織物ジャケットを快適に着用するためには、ヌード胸囲寸法とジャケット胸囲寸法の差(ゆとり)が最低8～12cm必要とされています。

フェイバニッツのニットジャケットは、編機でつくられた編物製品なので、生地だけでなく縫い目にも伸縮性が有るので、織物ジャケットほどのゆとり寸法は必要ありません。』

フェイバニッツの商品ページでは、上記の様にご案内させていただいております。

では、他ブランドの商品と比較して、具体的にどれ位の寸法の違いが有るか検証してみようと考えました。

今回は、フェイバニッツの『ファインウールミラノリブニットジャケット』と、もはや日本の国民服であるユニクロさんの『感動ジャケット2WAYストレッチ(ウールライク)』の寸法設定を比較してみました。

　ユニクロさんの情報はECサイトの情報を転記させていただきました。

　フェイバニッツの『ファインウールミラノリブニットジャケット』は、ウール100%の糸で編まれたミラノリブという名称の編地です。ミラノリブは二重になった様な組織なので、数あるニットの編地の中でも比較的しっかりとしており、伸縮性が有りながら織物に近い風合いとされています。

　縫製はリンキング仕様という、それぞれのパーツの編み目を編み込んで縫製するニット独自の縫製手法をとっているので、縫い目も伸縮性が有ります。

　一方、ユニクロさんの『感動ジャケット』は、ウールライクと有る様に一見ウールの梳毛(毛羽の無い細い糸)の様に見える合成繊維(ポリエステル71%、複合繊維29%)の織物素材を使用しています。2WAYストレッチとは、縦糸、緯糸共に伸縮性の有る糸を使用した組織なので、織物の中では比較的ニットに近いと言えます。

　縫製は織物なので、通常の本縫いミシンを使用しており、縫い目には伸縮性は有りません。また衿など芯地を貼っているパーツにも伸縮性は有りません。

フェイバニッツのニットジャケットが織物に、感動ジャケットの織物ジャケットがニットに、双方が歩み寄ったポジショニングと思います。

　以下に比較対照できる形で表にしてみました。

　サイズ表示 : どちらも範囲表示と呼ばれるS、M、L表示を採用しています。　　

　ヌード胸囲 : それぞれのサイズに該当する服を着ていない状態での胸囲の寸法です。

　※フェイバニッツは6cmピッチ、ユニクロさんは8cmピッチと違っていますが、どちらも概ねSサイズ80cm台、Mサイズ90cm台前半、Lサイズ90cm台後半、XLサイズ100cm台として差支えないと思います。

　製品胸囲 : それぞれのサイズの実際の製品の出来上がり寸法です。

　※ユニクロさんはECサイトでは身幅(製品を平面に置いた状態での胸幅)表記なので、数値を2倍にしてあります。

　ゆとり : 製品胸囲-ヌード胸囲の差寸。

　双方のゆとりを比較すると、フェイバニッツでは全てのサイズにおいて0～5cm、感動ジャケットではサイズによって異なり6～22cmとなっており、何れのサイズに於いてもフェイバニッツのゆとりの方が小さくなっていることがわかります。

　表の右端列には、双方の製品胸囲の差寸をサイズ毎に表記しました。各サイズ共、フェイバニッツの方が10～14cm小さい設計となっております。

　以上のことからフェイバニッツが、

【動きやすいだけでなく、すっきりとした見栄えするシルエット】

と謳っている理由がお分かりいただけましたでしょうか。

　今月(2023年11月)に入り、一気に冬の様相となりましたが、これからの季節にコートの中にフェイバニッツのニットジャケットをお召しいただいても、着膨れすることなく快適にお過ごしいただけます。

　商品に関するサイズのことなど、お問合せが有りましたら、ECサイトの【CONTACT】からお気軽にご連絡ください。

　どうぞよろしくお願いいたします。

　フェイバニッツ　代表　市勢 善浩