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2023/07/10 17:24

『ミドル世代男性へのニットジャケットD2C』 

 事業コンセプトは決まった。

 一年後の2021年春に起業することも決めた。

 早速、ネットで調べた西日暮里の「東京ニットファッションアカデミー」の門を叩いた。

 日本で唯一のニット専門の学校だ。

 小規模だが何種類もの手横(手動の)編機の他、島精機の産業用編機を2台備えており、座学だけではない実践的な知識を身に着けられそうなところが気に入った。

 35年間アパレル企業に勤務し、最初5年間の百貨店担当営業の後、マーチャンダイジング(商品企画)に従事したので、アパレルの企画・生産・販売の流れは十分すぎる程知っている。

 ニットのデザイン・生産の専門知識を補強し、工場さんと対等に話が出来る様になろうと考えた。


 蓋を開けてみると生徒は高校を卒業したばかりの女の子と僕の2人のみ。

 前年度で学校を閉めるつもりで、生徒の募集をかけていないのに、押しかけたのが僕たちだった。

 それに対して先生は校長先生を含め5人以上。

 密度の濃い時間が始まった。


 最初はニットや縫製の基礎を学んだが、温めていたアイデアを元にスワッチづくりやサンプルづくりに徐々に集中した。

 下の写真は、家庭用編機で作成したレディスニットジャケット。

 現在販売しているメンズニットジャケットと同様に、成型編みテクニックを駆使した、完全一枚仕立ての立体的なシルエットのジャケットだ。

  下の写真は、産業用編機で作成したメンズジャカードニットジャケット。

  このアイデアは、いつか製品に生かそうと考えている。


  下の写真は、グランプリをいただいた「日暮里」ファッションデザインコンテストの作品。

  現在販売しているメンズニットジャケットの編立テクニックに通じるアイデアを利用している。

  下の写真は、作成した編地データ。

  これが中々難しい。

  工場さんでデータを組まれる方は凄いです。 


  校長先生と。

  実は自分の母と同い年。日本のキャリアウーマンのはしりの様な方です。


  校長先生には学校で教えていただく以外にも、イデタチ東京(オフィスが入居している荒川区のファッション関連起業支援施設)、紡績 会社、新潟のニッターさん、銀行などを紹介していただきました。

  『東京ニットファッションアカデミー』との出会いが無ければ、今の自分は無かったと思います。

  学校と校長先生には、大変感謝しております。

フェイバニッツ 代表 市勢 善浩